Google広告のグローバルサイトタグってどうなってるの?
皆さまの中には、リスティング運用やGoogle広告のディスプレイ広告を担当されて、タグ設置に関するやりとりに携わった方がいらっしゃるかと思います。広告配信において効果計測の為必ず必要になるコンバージョン計測タグですが、媒体社ごとで設置場所や仕様が異なっているため、結構厄介な存在なのではないでしょうか。
Google広告を最近始めたという方ですと、既にグローバルサイトタグがデフォルトになっているので、従来型のタグに関する知識は不要かと思いますが、Google広告(Googleアドワーズの時代から)を古くから活用されていた方ですと、このグローバルサイトタグへの切り替わりに戸惑ったかもしれません。
「広告代理店から依頼を受けたGoogle広告のグローバルサイトタグってなに?」
「なんでタグが2種類あるの・・・?」
「あれ?Google広告のタグの仕様が変わった・・・なんじゃこりゃ・・・」
なんて思った方は、是非、最後まで読んでみてください。実は、広告代理店の方でも、(難しいので)良く理解していないケースがあったりしますが、タグ設置に関する理解はコンバージョン計測にもかかわる重要な部分ですのでしっかりと押さえておきたいところです。
【目次】
- ITP対策から始まったGoogle広告のグローバルサイトタグ
- グローバルサイトタグの仕様
- タグ設置に関して起こりやすい間違い
- ITP対策として推奨されているそのほかの方法
- Googleタグマネージャーを使用する
- Googleアナリティクスを使用する
- まとめ
①ITP対策から始まったGoogle広告のグローバルサイトタグ
皆さんは「ITP機能」や「ITP対策」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。最近、AppleのiOSのアップデートのたびに、広告代理店の担当者が神経質になっているのがこの「ITP(Intelligent Tracking Prevention)機能」です。
2017年9月より提供されているOS「Safari 11」から、サードパーティCookieをもとにした広告配信に制限がかかると発表され、広告代理店の方やアフィリエイターの方は、この対策に非常に頭を悩ませることになりました。このITP機能はもともと、ユーザー保護の観点から不要なトラッキングを防ぐ目的で搭載されているのですが、広告媒体が発行しているサードパーティCookieなどもその対象となり制限がかかるようになり、これにより、リマーケティング広告の配信やコンバージョン計測に制限が出るようになってしまいました。
特に日本のマーケットでは、スマホユーザーのうちiPhoneユーザーが6割を超えるとされ、iOSが非常に大きなシェアを占めています。インターネット利用の中心がスマートフォンに移ってきていることからも、このITP対策が欠かせないものとなってしまいました。
②グローバルサイトタグの仕様
ITP対策の広告タグとして、Google広告が発表したのが、このグローバルサイトタグです。従来型のコンバージョンタグに見慣れている方には、
「新しいタグが斜め上から来たな・・・」
という印象なのではないでしょうか。というのも、このグローバルサイトタグには
- グローバルサイトタグ
- イベントスニペット
という2つのタグが存在しているからです。
今までのコンバージョン計測ではコンバージョン計測のページ(サンクスページ)にタグを1つ設置するだけでしたが、今後はこの「グローバルサイトタグ」と「イベントスニペット」を2つ設置する必要があります。面倒なところは、リマーケティング用のタグもこの「グローバルサイトタグ」が兼ねているという点です。その為、「グローバルサイトタグ」はサイトの全ページに設置する必要があります。
このように、二つのタグの設置場所が異なるため、タグ管理をしているサイト管理者の方や制作会社の方で設置間違いがよく起こりがちです。
◆タグ設置に関して起こりやすい間違い◆
・「グローバルサイトタグ」と「イベントスニペット」を全ページに設置してしまう。
この場合、全てのページでコンバージョン計測がされてしまいます。
・2つのタグの設置ページはあっているが「イベントスニペット」が「グローバルサイトタグ」の直後にない
この場合、タグが機能しないためコンバージョン計測ができません。
グローバルサイトタグは従来のタグと設置場所が異なりますので、注意が必要です。
③ITP対策として推奨されているそのほかの方法
ITP対策としてGoogle広告で推奨されている方法は、上記のグローバルサイトタグへの切り替えの他にもう2種類あります。
・Googleタグマネージャーを使用する
Googleタグマネージャーを使用する場合、「コンバージョンリンカー」と呼ばれるタグを設置すれば簡単にITP対応することが出来ます。「コンバージョンリンカー」はタグマネージャー上の管理画面で簡単に設置できます。
・Googleアナリティクスを使用する
Googleアナリティクスを使用する場合、GoogleアナリティクスとGoogle広告のアカウントを連携する必要があります。アカウント連携後、「自動タグ設定」をオンにすることでITP対応することが出来ます。もともとGoogleアナリティクスではファーストパーティーCookieを使用しています。そのCookieにユーザーを誘導した広告の情報を持たせることで、広告計測のコンバージョンが集計できるようになるようです。
④まとめ
いかがでしたでしょうか。グローバルサイトタグとGoogle広告のITP対策について理解していただけましたでしょうか。Safariの今後のアップデート次第ではさらなる対策が必要になるかもしれませんが、Google広告では「グローバルサイトタグ」を設置しておけば目下の問題回避は出来そうです。 iPhoneの普及状況を考えるとITP対策は非常に重要になっているといえます。このことからもグローバルサイトタグについてはしっかりとおさえておきたいところです。