Web広告を出稿できる媒体には、Yahoo、Google、Facebook、Twitter、LINEのほか、数多くの媒体があります。
今回は、この中でもヤフー株式会社が提供するYDA(旧YDN:Yahooディスプレイアドネットワーク)の掲載面の1つであるブランドパネルに関して紹介していきたいと思います。
Yahooブランドパネルがどういうものかわからないという方のほか、自社の商品・サービスのマーケティングを行う中で、潜在層ユーザーへのアプローチ方法に悩んでいる方、現在の広告配信に認知施策を取り入れたいと考えている方にも参考になるかと思いますので、参考にしてみてください。
⇒認知施策に関してはこちらも参照ください
目次
- Yahooブランドパネルとは
- Yahooブランドパネルに配信できる広告の種類
- Yahooブランドパネルを用いるメリット
- まとめ
1.Yahooブランドパネルとは
Yahooブランドパネルとは、PC、モバイルともにトップページの一番目立つ部分のことを指します。PC、モバイル、それぞれ下記の画像を参照ください。
【PC】
【SP】
Yahoo!JAPAN!は、国内のインターネット利用者の90%をカバーできることや月間700億ページビューを誇るなど、日本最大級のメディアであります。
このように多くのユーザーに見られているメディアの中で最も目立つ位置に広告を掲載できるのが、Yahooブランドパネル広告の一番の特徴になります。
そのため、潜在層ユーザーへの認知度向上、ブランディングなどに向いています。
2.Yahooブランドパネルに配信できる広告の種類
ブランドパネルに配信できる広告の種類には、主に2種類あります。
- プレミアム広告(純広告)
- 運用型広告
順に説明していきます。
◆プレミアム広告(純広告)
まず1つ目は、プレミアム広告と呼ばれる純広告になります。
純広告とは、特定のメディアの広告掲載枠を買い取り、掲載をする広告のことを意味します。
プレミアム広告のメリットとしては、インプレッション保証型といい、買い取った期間の中で表示される回数が保証されているため、競合の出稿状況などに左右されることなく、決まった回数ユーザーに表示させることができるという点があげられます。
一方でデメリットとしては、高額であることと課金の方法がクリックに対して課金されるのではなく、インプレッションに対して課金がされるため、自社サイトやランディングページに訪れてない場合でも料金がかかってしまうため、一番目立つ位置に掲載はしたものの求めていた成果には結びつかず、費用対効果があわなくなる可能性があるということがあげられます。
◆運用型広告
2つ目は、運用型広告になります。
運用型広告は、リスティング広告などと同様、広告枠を買い取ることなく、入札単価を決めオークション形式で広告掲載を行っていく方式です。
メリットとしては、入札単価を自分で調整することができるため、効果に応じて細かな調整を行える点があげられます。
一方でデメリットとしては、オークション形式になるため、表示される回数や1回あたりのクリック単価が競合の出稿状況に左右されてしまう点があげられます。
ブランドパネルに掲載できる特徴として一番目立つ位置に広告を掲載することができ、ブランディングや認知度向上に期待ができるというのが特徴ではありますが、オークション形式になってしまうことで表示回数が担保されず、それほどユーザーに認知させることができず、ブランドパネルの良さを活かせないというようなこともあり得ます。
3.Yahooブランドパネルに配信するメリット
Yahooブランドパネルを用いた広告配信を行うメリットとして、主に3つあげられます。
- クリック率や獲得率が高くなる傾向にある
- リターゲティング広告のリスト蓄積ができる
- 浸透率をあげることができる
順に説明していきます。
◆クリック率が高くなる傾向にある
ブランドパネルは、Yahooのトップページの一番目立つ位置に掲載できる特徴があることは先に述べました。
やはり、一番目立つ位置に掲載されるということもあり、通常の掲載面(インフィード面など)に比べるとクリック率が高くなる傾向にあります。
認知施策の一環でディスプレイ広告を用いて配信を行うことはあるかと思いますが、なかなかクリックされないといったことはないでしょうか。
通常のディスプレイ広告では、ユーザーに視認されている位置に広告が掲載されるとは限りませんし、視認されている位置に広告が掲載されてはいるものの、クリックされなければより詳しく商品・サービスについて知ってもらうことはできません。
その点、ブランドパネル面への掲載では、トップページの一番目立つ部分への掲載ということもあり視認性及びクリック率が高くなる傾向があります。
そのため、通常の掲載面への配信に比べ、ユーザーへの認知力は高いということがいえるでしょう。
更に、ブランドパネルに配信しているということが信頼感に繋がることもあり、配信する商品やサービスによってはコンバージョン率があがることもあります。このような商品・サービスはBtoB向けのものや高単価なものである場合が多い印象です。
◆リターゲティング広告のリスト蓄積ができる
こちらは、通常の掲載面への配信でもいえることではありますが、ブランドパネルへの配信は上記でも説明したようにクリック率が高くなる傾向にあります。
そのため、通常の掲載面へ配信するよりも効率的にリターゲティングリストを溜めることが可能となります。
検索広告+リターゲティング広告という組み合わせの場合、リターゲティングリストの溜まり具合はそれほど早くないため、リターゲティング広告の配信ボリュームが減少していくことも考えられます。
そういった際には、ブランドパネル面を活用し認知施策を行い、リターゲティングリストを溜めることで解決に繋がることが考えられます。
また、少し運用寄りの話になってしまいますが、検索広告の成果が芳しくなく、その要因が部分一致キーワードによるものであった場合、完全一致やフレーズ一致といったキーワード構成では獲得を狙いつつ、部分一致キーワードの配信はブランドパネルを含めた認知施策の中で増加させたリターゲティングリストに対して配信していくことで、興味・関心があるユーザーの予想しにくい検索に対して部分一致キーワードによる広告配信を行うことができるようになるため、部分一致キーワードによる配信効果改善に繋がる場合もあります。
⇒マッチタイプについて詳しく知りたい方はこちら
検索連動型広告《リスティング広告》のマッチタイプがわからない…
◆浸透率をあげることができる
ヤフー社で行われたセミナーに参加させていただいた際に印象に残ったものでした。
その中でダブルジョパティの法則という話が出てきました。
これは浸透率の低いブランドほど、購入される頻度も少なくなる(購入する人が少ないということは、購入される回数も少ない)という現象のことを指します。
この法則の中で売上を増加させていくことを考えると、浸透率をあげブランドの認知をあげるか、浸透率が低い中でも既存の顧客に対する施策に力を入れ、ロイヤリティを上げることで購入頻度を高めるといった2つが主な方法と考えられます。
しかし、後者のように浸透率が低い中で既存顧客のロイヤリティを上げることに関しては、過去の研究においてはほとんど成果として観測されていないそうです。
そのため、ロイヤリティを上げるにしても浸透率をあげることが重要であり、浸透率があがれば購入頻度もあがり、ロイヤリティもあがるといった関係性にあるということです。
そして、この浸透率をあげるのにブランドパネル面を活用した配信方法が活かせるということです。
実際に、ヤフー社の調査によるとブランディング広告をブランドパネル面にプレミアム広告として配信していた期間に、同時にリターゲティング広告を配信したところ、コンバージョン数やコンバージョン率があがったという例も見受けられたそうです。
また、浸透率が上がることで企業名や商品名といった指名ワードでの検索が増えることも考えられ、検索広告の効果にも波及することが期待できます。
⇒指名キーワードについての活用法についてはこちらも参照ください
リスティング広告で自社名やブランド名の指名キーワードをどうすべきか
4.まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、YDAブランドパネルへの配信できる広告の種類やメリットなどをご紹介しました。
購入頻度やロイヤリティをあげるには浸透率を上げることが重要となるということは先に記載しましたが、その浸透率をあげるためにも認知施策を行ってあげる必要性があります。
更に、認知施策を行うことで、検索広告だけでは頭打ちになりやすいコンバージョン数を増やすことにも繋がります。
リターゲティング広告との相乗効果なども期待できるため、認知施策を行いつつもコンバージョン数の積上げを行いたいとお考えの方には相性の良い掲載面といえるかもしれません。
ぜひ、この機会にYDAブランドパネルへの広告配信を検討してみてはいかがでしょうか。
また、認知施策は今回ご紹介したYDAブランドパネルへの配信のほか、SNS広告やYouTube広告など手法が多くあるため選択肢としては多く、選択肢が多いために何を行えばいいのか、どれが一番適しているのかと迷われている方もいらっしゃるかと思います。
⇒YouTube広告に関してはこちらを参照ください
YouTube動画広告を活用して、潜在層へのアプローチを強化
弊社では、そのようなご相談も承っておりますのでお気軽にご相談下さればと思います。