マーケティング/Web広告におけるペルソナの活用

ペルソナ、マーケティングに携わる方は一度は聞いたことがあるかもしれません。

自社の商品やサービスを販売したいと考えた場合に、いったいどのような人に、どのような方法で、どのように販売していくのかといった一連の流れを考える必要があると思います。そのようなときに作成しておくと役に立つのがペルソナです。今回は、そのペルソナについてお話していきます。

また、Web広告を配信するなかで、ペルソナがどのような場面で活用できるのかについても併せてお話していきます。

  • ペルソナの認識があいまい
  • ペルソナって作る意味あるの?
  • Web広告の効果をあげたい

このようなお考えをお持ちの方には参考になる内容かと思います。ぜひご覧ください。

目次

  1. ペルソナとは
  2. ペルソナを作成するメリット
    • ユーザーの視点に立って考えることができる
    • コンセプトが固まる
    • 共通認識を持つことができる
  3. ペルソナを作成する際の注意点
    • 必要な情報に限定する
    • 主観は排除する
    • 一度作成して終わりにしない
  4. Web広告でペルソナが活躍する場面
    • 広告媒体の選定に役立つ
    • ターゲティング機能を最大限活用できる
  5. まとめ

1.ペルソナとは

ペルソナとは、自社の商品やサービスを利用する典型的なユーザー像のことです。

そして、ペルソナを設定するといった場合には、典型的なユーザー像を架空で作り上げることを意味します。

例えば、氏名、性別、年齢、家族構成、職業、年収といった項目から、価値観や趣味・ライフスタイルといった顧客に関する情報を詳細に設定していきます。

なぜ、ペルソナを設定するのかという必要性については、何か商品やサービスを販売したいと考えた場合に、どのようなコンセプトにすればいいのか、どのような訴求をしたらよいのか、どのようなアプローチを行えばいいのかといったようなことを考えていくと思います。

このようなことを決めていく際に、具体的なユーザー像を決めておけば、商品・サービスのコンセプトや、顧客に接触するための集客方法などについての方向性を決めやすくなるといったことがあげられます。

また、ペルソナと似た意味で用いられる言葉として、ターゲットという言葉がありますが、ペルソナとターゲットの違いについては、ユーザー像の詳細度があげられます。

ペルソナは、氏名や性別、年齢、ライフスタイルといった情報を設定しますが、ターゲットの場合は、東京都在住の30代女性、経営者の50代男性といったようにペルソナに比べるとざっくりした情報になります。

2.ペルソナを作成するメリット

このようなペルソナを作るメリットには、ユーザーの視点に立って考えることができる、コンセプトが固まる、共通認識を持つことができる、といった3つがあげられます。

◆ユーザーの視点に立って考えることができる

ペルソナを作成することで、顧客の視点に立って考えることができるようになります。

典型的なユーザー像を考え抜くことで、そのユーザーが抱えているであろうニーズや、いつ、どのようなタイミングで、どのようにアプローチすべきかなども明確になります。

これは、ペルソナよりもざっくりとしたターゲットでは考えにくい部分となるので、ペルソナを作成することで得られるメリットといえるでしょう。

◆コンセプトが固まる

これは、顧客の視点に立って考えることができるメリットに付随したものになります。

ペルソナを考え抜くことで、ユーザーが抱えているであろうニーズを仮定することができます。そのニーズを解決できるような商品・サービスの開発や、集客などを行う場合にどのような訴求が狙っているユーザーに対して響きやすいのかといったことも考えられるようになるため、どういった方向性でマーケティング活動を行いアプローチしていくのかといったコンセプトを固めることが可能となります。

コンセプトを固めることができれば、行うべき集客方法や取り組むべき施策なども明確になるため、行き当たりばったりな取り組みをしてしまう、施策は行ったものの明確な目的がなかったために無駄になってしまったということを防ぐことができます。

◆共通認識を持つことができる

2つ目は、共通認識を持つことができることです。

アプローチをかけるユーザー像を20代の男性とターゲットで表した場合、それぞれイメージする20代の男性像があり、ある人が考える20代の男性と、また違う人が考える20代の男性でイメージが一致しないことも十分にあり得ます。そのような認識のずれが生じてしまうと前提が崩れることにもなり、取り組んできたことが無駄になってしまう可能性さえあります。

そのような認識のずれも、ペルソナで詳細まで落とし込むことにより、誰もが同じユーザー像をイメージすることが可能となり、共通認識を持つことができるようになります。

このように共通認識を持つことができれば、より効率的にユーザーへのアプローチ方法を考えることができるようになるなど、無駄を減らすことが可能となります。

3.ペルソナを作成する際の注意点

作成することでメリットもあるペルソナですが、ペルソナを作成する際に注意しなければならない点もあります。

ペルソナを作成する際には、必要な情報に限定する、主観は排除する、一度作成して終わりにしないという3点に注意しながら行いましょう。

◆必要な情報に限定する

典型的なユーザー像を作成する過程において、様々な情報を1人のユーザー像に当てはめていく必要があります。

その情報の中には必要な情報もあれば、そうではない情報もあります。情報を詰め込みすぎることでかえってユーザー像を絞れなくなってしまうこともあり得ますので、情報は必要なものに限定する意識をもって作成するようにしましょう。

◆主観は排除する

ペルソナを作成するにあたり、主観はできるだけ排除することが好ましいです。

元々持っているイメージや印象を反映してしまいたくなりますが、ペルソナは実際に商品やサービスを購入・利用するユーザー像であるため、主観が強いイメージや印象を入れこんでしまうと、そのような実際のユーザー像とずれが生じてしまう可能性が高まってしまいます。そのため、できる限り主観は排除することが好ましいです。

主観を排除するためには、実際に商品やサービスを利用しているユーザーへのアンケートで直接意見を聞くことやSNS、ネット上の口コミなどユーザーの声からデータを集め、このようなデータをもとにペルソナを作成するのが有効的です。

◆一度作成して終わりにしない

実際に商品やサービスを利用するユーザーは、外部環境の変化などで変わっていくことも考えられます。

そのような場合に当初作成したペルソナと実際のユーザー像が乖離してしまうという可能性も十分にありえます。

そのため、一度作成して終わりにはせず、定期的に見直すことが大切です。

4.Web広告でペルソナが活躍する場面

ペルソナを作成することで、共通認識を持つことができる、コンセプトが固まるといったメリットがあるというのは前述したとおりですが、Web広告を配信するうえでもペルソナを活用することができます。どのような場面で活用できるのかを説明していきます。

◆広告媒体の選定に役立つ

Web広告といっても、リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告とその種類は様々です。このような広告の掲載先の違いやSNSのようなサービスの違いによって、それぞれが得意とするユーザーも異なってきます。そのため、ペルソナによって、顧客像をしっかり設定しておくことにより、適した媒体選定を行うことができ、効果的な広告配信を行うことに繋がります。

◆ターゲティング機能を最大限活用できる

また、Web広告では、街中に掲載する広告や電車の中吊り広告にはない強みであるターゲティング機能があります。ターゲティング機能を最大限活用し、広告効果を最大化する際にもペルソナは役に立ちます。

例えば、年齢や性別といったデモグラフィックデータをターゲティングすることはもちろん、興味・関心やライフスタイルといったサイコグラフィックデータからターゲティングを行うメニューもあります。そのようなときにペルソナを作成しておくことでどのようなターゲティングを行うかが明確となり、広告効果をあげられる可能性が高まります。

⇒ターゲティングに関連する考え方はこちらも参照ください

セグメントとは?:マーケティングで重要なターゲティングセグメント

このように、広告の媒体選定や広告効果をあげるために欠かせないターゲティング機能を最大限活用することに繋がるということもあり、Web広告において、ペルソナを設定することは非常に重要となります。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。

ペルソナを作成するメリットや注意点、またWeb広告においてペルソナが活用できる場面について紹介しました。

これからWeb広告の配信を検討している方、既にWeb広告は配信してはいるものの広告効果が伸び悩んでいるといった方は、ペルソナの作成を行う、またはペルソナを見直してみてはいかがでしょうか。

弊社では、Web広告におけるご相談を承っておりますので、課題点やお悩みをお持ちの方はお気軽にご相談くださればと思います。