リスティング広告は、日々の調整を行うことにより効果をあげていくことが可能となります。
この調整は、キーワードの追加や除外、入札単価の調整、コンバージョンに繋がる検索語句とそうではない検索語句の選定、広告文の追加、修正、レポートを作成し課題点となる部分の分析など多岐にわたります。
広告運用代理店に運用を依頼しているならまだしも自社で運用を行っており、更には広告運用以外にも業務があるとなるとかなりの負担になることと思います。
今回は、そのような方におすすめの機能である自動化運用ルールについて紹介したいと思います。
- 調整って何を基準にすればいいのかわからない
- 広告の効果をあげたいが手が回らない
- 細かな調整を行いたいが時間が足りない
このようなお悩みをお持ちの方には参考になるかと思いますので、ぜひご覧くださいませ。
目次
- 自動運用ルール(自動化ルール)とは
- 活用したい自動運用ルール(自動化ルール)
- キーワードの配信停止
- 検索クエリの追加・除外(Yahoo!広告)
- 広告文の配信・停止(Google広告)
- 自動運用ルール(自動化ルール)を用いるうえでの注意点
- 定期的にチェックを行う
- 自動運用ルール(自動化ルール)に頼り切らない
- まとめ
1.自動運用ルール(自動化ルール)とは
自動という言葉がつくと、自動入札や自動最適化といったことを想定されるかと思いますが、自動運用ルールはそのようなものではありません。
自動運用ルールとは、自身が設定した条件に基づいて、キーワードの追加や入札単価の調整などを自動で定期に実行することが可能となる機能です。
自動運用ルールはYahoo!広告での名称、自動化ルールはGoogle広告での名称になり、それぞれできることも異なります。
例えば、リスティング広告を配信していく中で重要視される傾向にある獲得単価(以下CPA)。
CPAを重視している場合には、キーワードや広告文の配信継続・停止といった判断をCPA基準に行っていることと思います。目標CPAが5,000円であり、あるキーワードによるCPAが8,000円であった場合、入札の抑制を行いCPAの抑制を図るなどといったイメージです。
このような調整を行う場合、その都度管理画面やレポートを作成し数値を確認し判断を行う必要があります。
また、キーワード数が10個程度であればそれほど時間はかかりませんが、キーワード数が多い場合などには数が多い分だけ時間がかかってしまいます。
このような場合に、条件としてCPAが5,000円以上になってしまったキーワードを停止という条件を設定しておくことで自動的にキーワードの停止を行うことができるのが自動運用ルールになります。
2.活用したい自動運用ルール
条件を付けることで自動的に調整を行うことができる自動運用ルールですが、その中でも下記の条件は使いやすいため、活用していきたいところです。下記に載せる内容以外にもありますので、管理画面や公式ページなどを参考に他のものを活用するのも良いでしょう。
◆キーワードの配信停止
キーワードの追加はYahoo!限定になりますが、キーワードの配信停止はYahoo!広告、Google広告両媒体で行うことが可能です。
リスティング広告を開始する際、機会損失が出ないようにといった意図や単純に検索に引っかかりそうなキーワードが多いという理由で登録するキーワードが多くなることもあると思います。
調整に多くの時間を割くことができるのであれば、数多くのキーワードを入れ、そこから徐々に絞っていくといったほうが機会損失を防げるので良いでしょう。
しかし、時間が取れず調整を行うことができないとなると、無駄にコストだけ消化してコンバージョンに繋がらないというキーワードも増えてくると思います。そのようなときに活用できる条件になります。
オーソドックスな使用方法としては、1.自動運用ルールとは、で説明したように目標CPAを条件にし、それを上回った場合に停止するといった方法があります。
◆検索クエリの追加・除外(Yahoo!広告)
こちらはYahoo!広告限定のルールになりますが、検索クエリの追加・除外を行うことができます。
検索クエリとは、ユーザーが検索する語句のことであります。この検索クエリの中には、コンバージョンに繋がるものとそうではないものがあります。
リスティング広告を配信していく中で、定期的に検索クエリの内容をチェックし、コンバージョンに繋がるものはキーワードとして登録、そうではないものは除外リストに登録といった調整を日々行っていくことで広告の効果をあげることは可能です。
このような検索クエリのチェックをルール化することで時間をかけず調整できるようになるのでぜひ活用していきましょう。
◆広告文の配信・停止(Google広告)
これから紹介する活用例はGoogle広告の自動化ルールになります。
Googleの自動化ルールでは、広告文の停止・再開を設定することが可能となっております。
つまり、Google広告では、時間帯や期間を指定して広告文を細かく出し分けることができるということです。
例えば、イメージとしては飲食業やサービス業などで時間帯によって目的用途が変わる場合、提供しているメニューが異なる場合などがあります。
そういった場合に、日中は日中用の広告文、夜間は夜間用の広告文を配信する、タイムセールがあるような場合には、その時間帯だけそのような訴求を入れた広告文を配信するといったことが可能となります。もちろん手動で行うこともできますが、自動ルールを用いることで他の作業を行っていても切り替えることが可能になりますし、切り替えを忘れてしまうということも防げます。
配信する商品・サービスによっては、細かく広告文を出し分けることで効果があがるケースもありますので、取り入れられそうな場合であれば活用してみることをおすすめします。
3.自動運用ルール(自動化ルール)を用いるうえでの注意点
自動運用ルールは、活用することで工数の削減を行えるほか、広告の効果をあげることも可能です。しかし、活用するうえで注意することもありますので下記の点に注意しながら活用しましょう。
◆定期的にチェックを行う
自動運用ルールを活用し、キーワードの追加、検索語句の除外、広告文の切り替えなど工数をかけずに細かな調整を行うことができます。
工数はかからないといえ、どのような調整が行われたのかは定期的にチェックする必要があるでしょう。
設定する条件をCPAにしていた場合、コンバージョンがあがるかどうかは内部的な調整のほか、競合の出稿状況や広告文などのクリエイティブが関係する部分でもあります。そのため、条件を設定したまま放置してしまうと思った以上に調整が入ってしまう、CPAが改善されず高騰してしまうということもあり得ます。
そのため、自分の目でしっかりとどのような調整が行われたかは1週間に1回、2週間に1回のように期間を決めてチェックしていきましょう。
◆自動運用ルール(自動化ルール)に頼り切らない
自動運用ルールは、あくまで補助的な役割を持つ機能であるという認識を持つことが大事です。
自動運用ルール以外にも自動入札機能による入札単価調整、広告文の出し分けに関しては、キーワード挿入機能やアドカスタマイザ機能などで対応することで効果があがるケースもあります。配信する商品・サービス、現状のアカウント状況などを鑑みながら導入するかどうかを判断していくと良いでしょう。
注意点はあるものの、自社運用などでリスティング広告を配信するための工数を削減するには有効な機能であることには変わりないでしょう。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、Yahoo!広告、Google広告に備わっている自動運用ルール(自動化ルール)の一部を紹介しました。
自社運用でリスティング広告の配信を行っている場合、リスティング広告のみに時間を割くわけにはいかず、なかなか効果が出せないというケースもあると思います。自動運用ルールを上手に活用し、効果をあげていきましょう。
また、リスティング広告のみならず、運用型広告と呼ばれるWeb広告はしっかりと運用してあげることで効果をあげることが可能です。 自社運用で行っているが工数、時間的にも限界だ、広告の効果をもっとあげていきたいとお考えの方は、お気軽にご相談くださいませ。