今では生活の中でかなり身近な存在になったアプリ、LINE。
連絡手段のほか、ニュースの確認やショッピングなど様々な利用方法があります。
今回は、このLINEを通じて広告配信ができるLINE広告(旧LINE Ads Platform)について紹介していきたいと思います。
目次
- LINE広告とは
- LINE広告の特徴
- LINE広告の活用方法(CPF)
- まとめ
1.LINE広告とは
LINE広告とは、LINE株式会社が提供する広告配信プラットフォームです。
LINEアプリ本体への広告配信はもちろんのこと、LINE広告ネットワーク(LINE Ads Platform for Publishers)と呼ばれるLINEと連携できるようなアプリ(LINE MUSIC等)への広告配信も行うことができます。
配信できる広告形式はディスプレイ広告となり、静止画と動画の2パターンがあります。
それにあわせて課金制度にもクリック課金とCPM(インプレッション)課金の2種類が選択できます。
また、少し特殊な広告配信方法であるCPF(Cost Per Friends)という配信手法もあります。
こちらに関しては、3.LINE広告の活用方法にて記載します。
2.LINE広告の特徴
LINE広告の特徴には、主に2点あげることができます。
- 幅広いリーチ力
- ターゲティングの種類が豊富
順に説明していきます。
◆幅広いリーチ力
LINEは月間の利用者が8,400万人と非常に多いです。
運用型広告を配信できる他のSNSの国内月間アクティブユーザー(MAU)でいうと、Twitterは4,500万人、Facebookは2,600万人、Instagramは3,300万人とされており、LINEの利用者がいかに多いかというのがわかるかと思います。
更に、LINEを利用しながら他のSNSを利用しているユーザーはLINE利用ユーザーのおよそ41%ほどであり、LINEしか利用しないユーザーは39%ほどとなっているため、LINE広告でしかアプローチできないユーザーがいるということがいえます。
このように幅広いリーチ力を持っている広告媒体であるため、既存の広告媒体でコンバージョン数が頭打ちになってしまっているような状況で新規顧客へアプローチを行っていきたいと考えている場合には、ぜひとも取り入れたい広告媒体と考えられるでしょう。
◆ターゲティングの種類が豊富
もう一つの特徴は、ターゲティングの種類の豊富さがあげられます。
都道府県単位での地域設定、性別、年齢などのデモグラフィックターゲティングに関しては他のアドネットワーク広告やSNS広告同様に行うことができます。
LINE広告のデモグラフィックターゲティングの中で特徴的なのは、詳細設定で携帯キャリア(NTTドコモ、au、Softbank)が設定できる点やテレビ視聴頻度が選べる点にあげられます。
デモグラフィックターゲティング以外のターゲティングでは、オーディエンスターゲティングがあります。
サイト訪問やウェブサイトの行動履歴をもとにしたウェブトラフィックオーディエンスや類似オーディエンスに関しては、他のアドネットワーク広告やSNS広告にもあるオーディエンスターゲティングになりますが、LINE独自のオーディエンスターゲティングとしては、LINE公式アカウントの友だちオーディエンスがあげられます。
LINE公式アカウントの友だちオーディエンスは、自社が持つLINE公式アカウントを友だち登録しているユーザーをターゲティングできるものになります。
LINE公式アカウントに登録しているユーザーに対しては、こちらから情報発信はできるものの、ブロックされてしまうといったこともありえます。
しかし、問題はありません。このLINE公式アカウントの友だちオーディエンスでは、有効友だちとブロック中の友だちでそれぞれ作成することが可能です。
ブロックされているユーザーへは配信しないように設定すれば、ユーザーへ不快感を与えることを軽減しながら広告配信ができますし、新しい商品・サービスでプロモーションを行いたいと考えた場合には、あえてブロックされているユーザーへ配信することで機会損失を減らすといったやり方も考えられます。
このような、幅広いリーチ力と種類が豊富なターゲティングがLINE広告の特徴になります。
3.LINE広告の活用方法(CPF)
LINE広告の活用方法には主に2つの活用方法があると考えています。
まず1つ目は、他のディスプレイ広告やSNS広告と同様にデモグラフィックターゲティング、オーディエンスターゲティングを活用した広告配信。
そして2つ目は、CPF(Cost Per Friends)というLINE公式アカウント機能を活用した、他のディスプレイ広告やSNS広告ではできない広告配信になります。
1つ目の広告配信方法に関しては、イメージしやすいかと思います。
サイト流入やコンバージョンの獲得など、目的に合わせてターゲティングを駆使し広告配信を行うことです。
LINE広告の特徴の部分でも述べましたが、LINE広告のみでしかアプローチできないユーザーも一定数いることから、この配信方法でも成果をあげられる見込みは高いでしょう。
サイトへの流入者数を増やしたい、コンバージョン数を増やしたいというような比較的短期間で成果をあげたいと考えている場合に活用できる配信方法になります。
2つ目の広告配信方法に関しては、中長期で成果をあげる場合に活用できるCPFという広告配信方法になります。
CPFという配信方法は、課金形態がクリック型課金でもインプレッション型課金でもなく、LINE公式アカウントに広告経由で友だち登録したユーザー1人に対して課金される成果型課金となります。つまり、友だち登録に特化した広告配信メニューです。
このCPFという広告配信を行うことで何が可能になるかというと、顧客と中長期的に関係を築くことができるようになります。
例えば、オンラインではなくとも何かしらお店を利用した際に、LINE友だち登録をした場合にクーポンが発行されお得に買い物できるというような特典があり、友だち登録した経験はございませんでしょうか。
そして、大抵の場合は初回お得に買い物できるだけなく、後日、またクーポンの発行や最新情報などがLINEのトーク画面に届き、再利用を促すような流れになると思います。
このように友だち登録をしてくれたユーザーに対しては、こちらから情報発信を行うことができるようになります。
この機能を活用することで検討期間が長い商品・サービスの場合は、発信する情報で(見込み客含む)顧客を育成することができ、態度変容を促すことができます。複数回利用が見込めるような商品・サービスであれば、生涯顧客価値(LTV)を高めることにも利用できるでしょう。
⇒顧客育成に関してはこちらも参照ください
マーケティング/リードジェネレーションとリードナーチャリング
リスティング広告などの刈取り型の広告のみを行っており、コンバージョン数が伸び悩んできた。認知施策は行いたいけど認知施策はコンバージョンに繋がりにくく費用対効果が悪化してしまうというお悩みをお持ちの方がいれば、この機能を活用することにより解決することができると考えられます。
また、今後、ITPの影響でリマーケティング広告の実施が難しくなりそうなので代替案を探しているというような場合にも活用することができるでしょう。
⇒ITPの影響や代替案になるのはどういうことかについてはこちらを参照ください
Web広告/ITP(トラッキング抑止機能)とこれからの認知施策
1点、注意点をあげるとすれば、友だち登録がゴールではなく、あくまで商品・サービスの利用がゴールになります。
そのため、友だち登録をしてくれたユーザーに対してどのような情報を提供してコンバージョンしてもらうかという設計はしっかり行う必要があり、この部分をないがしろにしてしまうと結果として最終利用には至らず、費用対効果が悪化してしまうこともあるので注意が必要です。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。
圧倒的なリーチ力を強みに持つLINE広告。
LINE広告でしかアプローチできないユーザーがいることから通常のターゲティングを用いた広告配信でもコンバージョン数増加などの成果が期待でき、更にCPFといったLINE独自の広告配信を活用することで短期的な成果のみならず、中長期の成果拡大にも期待できる広告媒体といえるでしょう。
ぜひ、この機会にLINE広告を始めてみてはいかがでしょうか。
また、弊社ではLINE広告のみならず、運用型広告全般の運用代行を行っております。
お悩みや課題をお持ちの方はお気軽にご相談いただければと思います。