インターネット広告が主流になってきているとはいえ、商圏が全国ではないため、
特定のエリアでのみ広告を配信して成果を上げることはできないのか。
このような問い合わせを良く受けることがあります。
特に、これまで紙媒体を中心に、新聞の折り込みチラシやポスティングなどで広告を活用してきた方ですと、「インターネット広告=全国エリアの広告」というイメージを持たれている方も多いため、インターネット広告に切り替えることをためらってしまうということもあるかもしれません。
そんな時に活用したいインターネット広告が《ジオターゲティング広告》です。
ジオターゲティング広告では、ユーザーの位置情報をもとに広告を配信するため、従来の紙媒体であるポスティング広告のように特定の地域のユーザーに限定して広告を配信することが出来ます。
「地域密着型のビジネスではネット広告は不要ですよね・・・?」
「折り込みチラシに代わる広告手法はないのか・・・?」
「エリアターゲティングに強い広告媒体って何がいいの?」
このような悩みを抱えている方は、是非最後までお読みいただければと思います。
【目次】
- 位置情報ターゲティング(ジオターゲティング)広告とは
- ジオターゲティングが重要な理由
- ジオターゲティングが得意な広告媒体
- Geologic(ジオロジック)
- Facebook広告
- Google広告とGoogleマイビジネスの連携
- まとめ
①位置情報ターゲティング(ジオターゲティング)広告とは
ジオターゲティングという言葉を初めて聞いた方でも、地理学という意味の「ジオグラフィック:Geographic」や、地質学という意味の「ジオロジジー:Geology」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
ジオターゲティングの「ジオ:Geo」もこれらのキーワードと同じ語源です。
ジオターゲティング(Geotargeting)の「ジオ:Geo」とは、「大地」や「土地」をあらわす言葉で、ジオターゲティングは「土地をターゲティングする」という意味になります。
ジオターゲティング広告では、ユーザーのGPS情報やWi-fiの基地局など、インターネット上で取得できる位置情報をもとに広告を配信することが出来ます。
少し前までは、スマートフォン端末の位置情報の取得精度が悪く、かなりあやふやなターゲティングしかできませんでしたが、ここ最近では著しく精度も上がり、ジオターゲティング広告は広告費・配信量が伸びている広告媒体の1つとなっています。
②ジオターゲティングが重要な理由
ジオターゲティングの注目が高まってきている理由の1つは、生活者の紙媒体離れにあります。従来型の広告で、特定のエリアを指定して広告を届ける手法といえば、新聞の折り込みや、ポスティング広告でした。しかし、インターネット社会の発展とともに新聞の購読率は下がり、なかなか折り込みチラシでは生活者に広告を届けにくくなってきました。特に若い世代では新聞を取らずにインターネットのニュースなどだけを見るという人達も少なくありません。
また、オートロックのマンションが増えるなど、そもそものポスティング広告が出来なくなってきているという生活環境の変化も、紙広告が生活者に届きにくくなっていることを後押ししています。
このような中、従来型の紙広告に代わる手法として注目されているのがジオターゲティング広告です。
ジオターゲティング広告はスマートフォンの性能が高まるにつれて、そのターゲティング精度も年々高まっているといえます。今ではGPSデータを活用することで、ユーザーの位置情報を基にしたターゲティングを、個々のデバイス単位に対して行うことが可能です。GPSデータ(現在地と過去にいた位置)を活用して個々のデバイスに広告を配信する手法は、まさにインターネットを活用したポスティング広告といえるのです。
③ジオターゲティングが得意な広告媒体
ジオターゲティング広告には下記のような媒体がおすすめです。
◆Geologic
Geologicでは、ユーザーがスマートフォンアプリを利用する際に、モバイル端末とアプリ間でやり取りをしている位置情報を活用して、広告を配信することが出来ます。また、経度緯度、時間といった位置を特定するだけでなく、性別・年齢・興味関心などのユーザーデータもかけ合わせることが可能です。
Geologicでは下記のような配信メニューがあります。
・GeoGenome(ジオゲノム)
ユーザーの位置情報から推定された居住区と構成調査・家計収入などの情報から、クラスターを作成します。「都会の一人暮らし層」「ニュータウンの育児層」など指定されたクラスターからターゲットを選ぶことが出来ます。
・ジオフェンス
ジオフェンスでは、ユーザーの現在いる緯度経度を対象として広告を配信することが出来ます。店舗から半径○○kmにいるユーザーを対象とする場合など、地点を起点としてユーザーをターゲティングが出来ます。
・足跡
足跡では、ユーザーが過去にいた緯度経度を対象として広告を配信することが出来ます。特定のポイントだけではなく、大学・広告などの教育機関や、路線名・駅名での特定の鉄道利用ユーザーといった形でカテゴリを指定することが出来ます。
◆Facebook広告
ジオターゲティング広告を特集しているサイトではあまり取り上げられていませんが、Facebook広告のジオターゲティングもおすすめの広告媒体の1つです。特にFacebookではユーザー自身が入力している居住区のデータなどを基にしているため、他の媒体と比べ精度が高いのが特徴です。
フェイスブック広告では下記のような設定ができます。
・この地域のすべての人
デフォルトの設定で、居住者の他に今エリア内にいる人をターゲティングすることが出来ます。
・この地域に住んでいる人
エリア内に居住しているユーザーをターゲティングすることが出来ます。
・最近この地域にいた人
エリア内に最近の位置情報があるユーザーをターゲティングすることが出来ます。Facebookアプリでは位置情報サービスの「オン」にしているユーザーが対象となります。
・この地域を旅行中の人
この設定は、フェイスブック広告独特の配信設定になります。ターゲットエリア内に入るユーザーで居住地から200km以上離れた地域にいる人が対象となります。この独特の設定はFacebookと旅行というトピックの親和性が高いことに起因しているのかと思いますが、Facebookが発表するところによると、ユーザーが発信する投稿のテーマで最も多いものがこの旅行になるそうです。
フェイスブック広告では
- 都道府県
- 市区町村
- 郵便番号
でセグメントを指定することが出来ます。
郵便番号で指定できる点は、紙媒体のポスティングに代わる有効な手段として評価できるかと思います。
⇒Facebook広告のターゲティングをもっと知りたい方はコチラを参照ください。
Facebook広告のターゲット設定とセグメント
◆Google広告とGoogleマイビジネスの連携
リスティング広告を活用することで、地名などのエリアを特定できるキーワードを含む検索に対して、広告を配信することが出来ます。
さらにGoogle広告では、Googleマイビジネスを連携することで、Googleマップ上での検索に対しても広告を出すことが出来ます(ローカル検索広告と呼ばれています。)
Googleマップ上で検索をしているユーザーは、そのエリアの情報を求めている可能性が高く、極めて顕在的なニーズに対して広告を配信することで、広告の費用対効果を高めることが出来ます。
⇒リスティングのエリアターゲティングをもっと知りたい方はコチラを参照ください。
リスティング広告で配信エリアを限定して広告配信をしたい場合
④まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、今、注目されている《ジオターゲティング》についてまとめさせていただきました。地域に密接にかかわるサービスを展開している方ですと、インターネット広告に二の足を踏んでしまうこともあるかと思います。そんな時は、『ネット型のポスティング広告』とよばれるジオターゲティング広告を検討してみて下さい。
インターネット広告と聞くと、全国のユーザーを対象としなければならないとのイメージがありますが、その活用の仕方次第では従来型の紙広告よりも高い費用対効果を上げることが可能です。
「ジオターゲティング広告の始め方が分からない」
「どの広告媒体から始めればよいかわからない」
このようにお悩みの際は是非お気軽にご相談いただけますと幸いです。